- 46.波文(なみもん)
- ・波文や波頭文の文様は、多くの染織に用いられています。波は、はかないもの・消えてしまうものの意に使いますが、波による空気の動き(風)を表わしている図柄も多いようです。水や風は地上で最も力のあるものとして先人より受け継がれてきました。
- 47.熨斗文(のしもん)
- ・熨斗は、熨斗鮑に始まります。鮑の干肉を伸ばして祝儀に用いました。図柄としては、束ね熨斗や結び熨斗が一般的です。鮑の貝は螺鈿の材料にも使われます。鮑は片貝であることから片思いの意味があります(磯の鮑の片思い)。
- 48.花籠文(はなかごもん)
- ・中国では、八仙の一人藍采和の持物として瑞祥文といわれるようになりました。八仙とは、中国伝承による八人の仙人のことです。鐘離権・張果・韓湘子・鉄拐・曹国舅・呂洞賓・何仙姑(女仙)をいいます。
- 49.花喰鳥文(はなくいどりもん)
- ・鳥が花や樹枝を喰える図柄
- ・幸せを運ぶ意味から縁起がよく、吉祥柄として用います。鳥は、鶴・鳳凰・鴛鴦が多いようです。
- 50.鉄線花文(てっせんかもん)
- ・鉄線は夏の花として、優美な姿が好まれ、桃山時代の能装束に残っています。また、蔓植物なので縁起用としても用いました。
- 51.栗文(くりもん)
- ・栗の葉と実は、古来より瑞祥的果実でした。
- ・蝮搗は出陣の際に必ず用いました。その為、縁起物として今日も好まれています。
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