文様 3.色遊び

色には、基本的に有彩色十色、無彩色三色に分類されます。これをマンセル表示といいます。
無彩色とは、黒、灰、白をいいます。有彩色とは、赤、黄、緑、青、紫です。又、青、赤、黄を減算混合三原色といいます。三色等量混合で黒になります。現在もこの方法で染色されています。

平安時代、赤色は赤絹として上皇の常服として使用されました。又、天皇も内宴には着用したようです。当然、一般人は着用は禁じていました。
黄色は古くから、庶民の色だったようです。服色には順位があり、桑染色(赤黒色)の次、摺染(青)の上だったようです。桑染、黄染、摺染、葵染となります。
成長や理想の象徴とされました。現在では、安息、平静、平和、安全の意味を持ちます。
平安時代には、天皇の特別色がありました。別名、菊塵(きくじん)と称します。図柄は、桐、竹、鳳凰と定められていました。(四霊参考)
天皇の軽い儀式に着用されたようです。青紅葉色は、10月から11月に着用されました。
色中一番高位な色として、優雅、神秘、永久、高貴を象徴し、古い時代より人々に好まれてきた歴史があります。天平時代には、深紫、中紫、浅紫そして、黒紫、赤紫を本紫と称します。いずれも紫根染です。一方、江戸時代より蘇芳の鉄媒染が流行し本紫に対し、似紫と称します。日本では、推古11年(603年)の冠位十二階の制、その後の大化の制、天武の制などにも、最高位の徳冠に紫色が使用されました。特に、深紫は禁色で一般の着用はできませんでした。その為に、紫に対する憧れが強く濃紫が一様に黒色になったと言われています。日本だけでな・ュ、ギリシャ、ローマ時代にも紫色は最高の色として高位な人たちのみ使用されたそうです。染めは貝染(ティル紫)です。
清浄、潔白の象徴 白餅は、城になぞられ武家が縁起物として好んだそうです。城持ちに通ずるといい、祝事、慶事に白餅を食べるのもその思いからでしょうか。また、白餅文も多く使用されました。

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