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和装ビジネス訓

一、紋付きのように存在感のある人でありたい
アイデンティティという言葉が流行語になっています。
意訳すると「自分であることの証明」、換言すればエンプレム=紋章です。
お店の存在感あるいは社員自身の存在価値をはっきりしてほしい。目立ってほしいものです。
一、帯のように腰に締めくくりのある人でありたい
売りっぱなし、聞きっぱなしのパナシ病は困りものです。
けじめある仕事に喝を入れてください。
一、風呂敷のように臨機応変な対応のできる人でありたい
伸縮自在、機転もきかせるセンスを磨こう。
一、コートのように平素は目立たないが、いざという時に役立つ、
  しかも包み込む懐の深い人でありたい
大きな力を持っていながら謙虚さもある人柄です。
一、帯留めのようにピシッとワンポイントをきめられる人でありたい
なにかひとつ、ナンバー・ワンといえる得手を持つビジネスマンでなければなりません。
一、櫛やかんざしのように頭に光るものをつけたい
専門知識を磨き、コンサルティング・セールスができる、きもの博士を標榜しよう。
一、八掛のように、細かい気配りのできる人でありたい
裏物に凝るお洒落、そんな行きとどいた人がお客様の心をつかむもの。
一、足袋や草履のように足許のしっかりした人でありたい
足許を軽く見られては商売になりません。

公益財団法人 京都和装産業振興財団