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「牡丹にくびったけ」 |
2003.05 |
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桜が青々とした若葉になって初夏の清清しい空気が感じられるようになってくると、もうそわそわして、いてもたってもいられなくなります。今年も待ちに待った大輪の牡丹が花開く時がきたのです。
牡丹の花には目がなくて、いつか隠居して牡丹園の女主人におさまりたいと本気で考えるほどの牡丹好きです。特に牡丹を好むようになったのはきものを着るようになってからのことですが、家族と一緒にはじめて見立てたきものが大輪の牡丹の描かれた振袖だったこともあって、それから牡丹をシンボルのように思っています。
わたしの生まれるまえから祖母は鎌倉彫りを本格的に習っていました。季節の花々をモチーフにしていましたが、なかでも牡丹を好んで彫っていました。手鏡のたぐいから箪笥、姿見といったかなり大ぶりのものまで、物心ついたときにはすでにそれはあって、なにとはなしにわたしも大事に思ってきました。百花咲く祖母の自慢の庭にはなぜかこの花はなくて、これが牡丹という名の花だとは長いこと知らずにいましたが、それでも牡丹が身近にあったことにはちがいなく、縁(えにし)といったものを感じます。祖母の彫った牡丹がわたしの牡丹の原点にあるのです。
初夏を迎えたら、本物の牡丹に会いに行きます。芍薬も好きですがやっぱり牡丹が一番です。去年は足をのばして長谷寺詣でへ、今年は吉田山をはさんで大学の反対側にある黒谷さんへ牡丹行脚に行きました。いつか島根へ、まさに牡丹の島だという大根島(島根半島と弓ヶ浜に囲まれた中海に浮かぶ)と弓浜絣を訪ねて行くのが夢です。
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・藤色水玉小紋の単衣
紫・青緑の手機の袋帯 |
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| 5月は急に暑くなって、なにを着ようか迷う時期。こよみに従えば袷になるけれど、あいにく胴抜き仕立てがないので、いつ単衣をだそうか毎年悩みます。この時期にまずタンスから引っ張り出すのがこのちりめんの単衣の小紋。丸が円弧状に並んだいわゆる鮫小紋の模様を10倍くらい大きくしたものです。よく疋田絞りと間違えられますが型染めです。夏らしくなってきたころに軽やかに着こなして、よく人にほめられる一枚です。 |
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・色のトーンを合わせてすっきりと涼しげに
フランスの蚤の市でみつけた百合のブローチを帯留に |
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・百合のブローチ
メノウの中国アンティークのかんざし
鼈甲の懐中時計 |
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