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きものあそび

牧野茜のきものコーディネート
嵐電 桜のトンネル 2007.4

嵐電の鳴滝駅から宇多野駅(旧高雄口駅)の間は線路の両側が桜並木になっていて、「桜のトンネル」と呼ばれています。花が咲くとライトアップされ、満開になるとその下をくぐる電車は車内の電気を消灯し、スピードを落としてゆっくりと進みます。この夜桜電車、今年は3月31日から4月8日の日没から9時まで。前から一度乗ってみたいと思っていたので、四条大宮から帷子ノ辻で乗り換えて、北野白梅町へぐるっとまわることにしました。夜桜電車と言っても特別料金があるわけではなく、均一200円の切符を買うだけ。京都はどこも桜の季節は観光客であふれかえっていますから、混雑を覚悟で行きましたが、意外にもさほどの人出ではなく、座席に座ることができました。いよいよ桜のトンネルに近づくと、車内は真っ暗になり、窓は満開の桜でいっぱい、花を照らす黄色の光と白色の光が入り混じり、枝々の表情を変えて立体感を生み出しています。電車は桜の中を浮かびながら進むようで、束の間ではありますがとても幻想的な空間を体験できました。
宇多野駅で降り、線路のほうへ行ってみることにしました。桜並木の下を電車が近づいてくるのを見るのも一興です。嵐電は単線、上りと下りが交互に通ります。線路が1本だけだからこそ車両の両側とも花が近いのだとわかりました。
鳴滝駅まで歩き、もう一度嵐電に乗りましたが、9時をまわった今度は、電気も消えず、通常の速度で進むので、あっという間に通り抜けてしまいました。やはり夜桜電車に乗らなくてはもったいないなと思いました。

以前、お友達から台湾旅行のおみやげに根付をいただきました。ミルフィオリのガラスでできた赤のちょうちょと瓢箪が花見を連想させるので、桜の時期のコーディネイトに使っています。桜そのものをモチーフにするより、イメージのつながりで桜を連想するほうが面白いですね。

嵐電の鳴滝駅と宇多野駅の間200mほどが「桜のトンネル」です。

消灯した電車がゆっくりと桜並木の下を通り抜けます。


糸巻き模様の黒の紬は、どんな個性の強い帯でも受け止めてくれる強い味方です。

春らしく花盛りの小物づかい。半衿とおびあげには桜、帯と帯留には牡丹。
     

半衿の黒鳶色が、きものの黒と濃淡になって、きりっとした衿元になりました。

籠目に牡丹、松竹梅、青海波などが染められた帯は、全通柄でたれ先だけ無地になっています。
     

地紙の形に牡丹唐草模様の帯留と、ちょうちょと瓢箪の形のガラスの根付。根付は花見にぴったり。

 
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