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きものあそび

牧野茜のきものコーディネート
MIHO MUSEUM 2006.10

「青山二郎の眼」という展覧会を見に、滋賀県の信楽にあるMIHO MUSEUMに行きました。この美術館は春・夏・秋の季節開館で、興味はあったものの、かなり遠いこともあって、今回初めての訪問です。JRで石山駅まで往き、そこから一時間に一本しかないバスで50分の道のり。遠路の煩の思わぬ収穫はバスからの景色、稲刈りの終わった田畑や秋草の繁茂する畦道など、バスの車窓から眺める近江の山里の風景は見飽きることなく、楽しめました。
京都から2時間かけて着いたMIHO MUSEUMは、ルーブル美術館のガラスのピラミッドで有名な建築家による建物で、エントランスから美術館まで距離があり、坂を上り、ほのかな明かりのトンネルと吊り橋を通り抜けます。桃源郷をイメージしての空間構成で、確かに別世界のような感じがします。展覧会は見ごたえがあって、見たかった『虫歯』や『自働電話函』などをじっくり堪能できました。同じ展覧会でも京都で行われていたら、人の多さでじっくり見るどころではありませんから、遠くてもはるばる足を運んだ甲斐がありました。

色無地コーディネイト“帯あそび”も1年巡ったので、今度は“紬あそび”とまいりましょう。紬は季節を問わないものが多いので、さりげなく着るのに便利ですが、ダークな色目が多いので、色が沈んで野暮ったくなりがち。明るく見えるように仕上げるのがポイントです。
大きな赤の亀甲のなかに麻の葉、七宝、捻り菊などが入った絵絣の大島紬に、紬地にひょうたんを型絵染めした名古屋帯とこけしの帯留を合わせて民芸調にしてみました。この帯に合わせたくて、馬の帯留か根付がないか探しています。“瓢箪から駒”なんてね。

MIHO MUSEUMは森に囲まれた美術館、建物の80%以上が地下に埋設されていて、緑と光があふれる空間です。


黒地に赤、白、紺で隙間なく絵絣が織り出された大島紬です。大亀甲に麻の葉、七宝、菊など縁起のよさも好むところ。

節の目立つ紬地に染められた型絵染の名古屋帯は、白抜きの草花模様が左右で違うので、巻きかたを変えると前柄の表情が変わります。
     

きものの亀甲模様の赤を、おびあげ、三分ひもの色で強調しています。帯の瓢箪の色も一役買っています。

ひょうたんの帯は縁起物、うっかりして五瓢や七瓢ではつまらないので、「むびょう(六瓢→無病)」になるように意識してお太鼓を作ります。
     

陶器のこけしの帯留は、自然とななめになるように穴が作られています。雀の根付は稲刈りシーズンだけでなく、雀の名がつく落語家や歌舞伎役者に因んで洒落てみるのにも役立ちます。

 
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